グローバル展開をサポートする法定福利費と補足的な福利厚生制度:知っておくべき3つのポイント

small blocks of wood with different employee benefits engraved

初めての海外進出であっても、すでに海外で事業を展開している場合でも、新しい市場でビジネスに何が必要かを判断することは、圧倒的な時間と労力を要する作業です。

多国籍企業(MNC)の規模や業種を問わず、GoGlobalの国際的な人事の専門家は、基本となる法定福利厚生  補足的な(法定外)福利厚生のプランを導入することはグローバルな人事部門にとって、最も頭を悩ます仕事のひとつであることがわかりました。

GoGlobalの北米・中南米地域の担当責任者であるLiliana Mataは、「どんなに困難でも適切な福利厚生を提供することは、海外での事業成功に不可欠です」と述べています。「多国籍企業は、時には新しい市場で現地のコンプライアンス規制、文化的な期待、企業倫理に沿った事業運営を行っていないという失態を犯すことがあります。その結果、罰金や予期せぬコスト、取り返しのつかない評判の失墜、人材確保の問題が生じることがあります。」

グローバルな福利厚生の統合戦略(現地の法定福利厚生や補足的なサービスを考慮したもの)は、新しい市場で成功するための道を開くものです。 正しく実行されれば、多国籍企業はグローバルチームの調和を図り、世界のどの国でも持続可能な人材パイプラインを構築するためのメリットを享受することができます。

法定福利厚生を順守する

外国の法定福利の管理が複雑である理由はいくつかあります。

  • 法で定められた給付義務の基準値は、 国、地域、都市、経済連合への加盟、自由貿易地域、産業、労働者のカテゴリーによって異なる場合があります。多くの場合、労働者または雇用者(あるいは多くの場合その両方)は、公的または私的な給付を賄うために給与の拠出をすることが義務付けられています。 また人事担当者は、給与計算を適切に行うために、これらの義務を認識する必要があります。
  • 法定福利の範囲は様々で、人事部には馴染みのない要件が含まれる場合もあります。 例えば、有給休暇、有給病気休暇、育児休暇、労災、失業保険、ボーナス、退職金、庭園休暇、医療保険、研修などに関する微妙な要件を学ぶことが、グローバル人事チームの仕事となるのです。
  • ただでさえ馴染みのない法規制に加え、人事部は、保険料率、基準、要件が改正や新しい法律の施行により定期的に変化することを認識しておく必要があります。 グローバルな人事部門、特に複数の国にまたがる従業員を管理する場合、更新のペースを維持することは困難です。 そのため、会社は労働法違反のリスクにさらされることになります。

補足的な福利厚生は、優秀な人材のテコ入れになる

プラスアルファの部分が本当に大事です。 魅力的な福利厚生(法律で定められていないもの)プランは、多国籍企業の人材戦略において重要な役割を担っています。 医療保険、歯科医療、金融教育、教育、トレーニング、カウンセリング、キャリア開発、交通費補助、住宅支援など、さまざまな特典があります。

GoGlobalのクライアントソリューションディレクターであるAna Vizzottoは、「充実じた福利厚生プランへの期待は国によって大きく異なることがあります」と述べています。 「例えば、フィリピン多くの企業で毎月の米代を補助しています。 また ラテンアメリカの国々の一部では、雇用主が食事や食料の支給をするのが通例です。」

人手不足を背景に競争が激化する中、先進的な企業は優秀な人材を確保するために、充実した福利厚生制度を設計しています。 しかし、補足的な福利厚生を追加することは、成功のために不可欠である一方で、グローバルな人事部門にとって課題となる可能性があることに留意する必要があります。

ある市場でうまくいったことが、別の市場ではスムーズにいかないことがあります。 例えば、ある種の福利厚生は管轄地域によって課税が異なるため、労働者と企業にとって同様に納税義務の問題が発生する可能性があります。 当初はメリットのつもりだったものが、負担になりやすくなることもあるのです。

補足的な手当は、労働者がいる国の文化的な期待や法律上の問題に共鳴するように設計されなければなりません。

福利厚生のグローバル統合がカギ

国境を越えて従業員を管理する企業にとって、福利厚生はチームを団結させ、企業理念を反映させ、企業文化を調和させ、全体的な人材戦略を強化するユニークな機会を提供します。

当然ながら、ある市場で福利厚生を提供し、別の市場では提供しないということは、労働者にとってマイナスの影響を与える可能性があります。 もちろんコストは重要な要素ですが、グローバルな人事部門にとって、特定の福利厚生をすべての国や地域で統一することの長期的なメリットを理解することは重要です。

EOR(Employer of Record)は、クライアントの福利厚生の “グローバル化” を支援

福利厚生の管理は厄介で、規制や風評のリスクも考慮しなければなりません。 企業は、従業員だけでなく企業全体の利益のために、事業を展開しているすべての国において法定給付と補足給付の両方の管理を合理化する必要があります。

Employer of Record (EOR) 雇用モデルは、多国籍企業が福利厚生を合理化し、労働者のためにグローバルに統合されたパッケージを構築するのに役立つリソースです。 EORは労働者の正式な雇用者として、法定給付への拠出を含め、管轄の労働法に従う責任があります。

多くの場合、EORはクライアントの企業理念を反映し、雇用する国の労働事情に共鳴する補足的な福利厚生パッケージの構築も支援します。例えば、GoGlobalの場合、同社が運営する一部の市場で、労働者に無料の補足的な福利厚生 を提供することで、顧客企業が労働者を引き付け、定着させる一助とすることができます。

EOR雇用モデルは、国境を越えた強固なコンプライアンスの足跡とともに、大きなメリットをもたらします。 その結果、企業は世界のどこにいても、優秀な人材を確保することができます。

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